'06秋の特別編。
直前まで祭り囃子編読んでたので話ぶった切られるのヤだなぁーとか見るの渋っていた自分が恥ずかしい。いや全部見たんだけど結局。
アバンストーリーはタイトル不正確な畏れあり。一話ずつ感想。
粗筋を把握した上で読まなければ意味が判らない書き方してますんね。
「鏡子さん」
広末老けたなとか考えつつ、ざっと見安易な怪談。主人公が怪我を負った直後の院長の台詞に「こいつ怪しいな」と睨みをつけたり。
鏡子さんと主人公の関係やら院長と刑事の裏話とか、ちょっと展開急なんじゃねーの、と。封印された301号室が嫌にシュール。あれ程の規模の病院で、痛ましい事件があったからってあんな安っぽい封印しねえよ、と思う。
鏡子さんは自分を呼び出すおまじないをする女性を無差別に襲っているのかと思ったら幼女は襲わないし、目的不明。上から下にまっすぐ振り下ろされたメスで、院長の首は横に斬れていた(ように見えた)りと謎頻出。最後にあっさりと院長とグルであった刑事に問答無用で殺される広末に行き詰まりを感じました。
おまじないは「鏡子さん」から「いずみさん」へと世代交代。鏡子さんの時と同じくして、刑事も謎の死を遂げ、歴史は時を繰り返すというバッドエンド。
中期の「世にも~」らしさといえる独特の不気味さ、奇妙さ、滑稽さのどれ一つも無い、単なる怪談となってしまっている。正直、あまりおもしろくなかった。
近頃の「世にも~」は毎回一話目に期待出来ない。
アバンストーリー1 スプーン曲げのやつ
正式タイトル失念。
アバンとしては丈も内容も妥当だとおもう。それにしてもくっだんねぇwwwwww
ちなみにフリスクのCMに同じネタがあったそうな。
「部長OL」
古典的入れ替わりネタ。またしてもその要因は落雷。雷は不思議な力を秘めている。
演技力とオチに因って話全体の評価が左右されるだろうなぁと思ったけれども、個人的にこれ結構好きな部類。部長役の人の演技が非常に好感。釈の方はどうでもいーや(ぁ
相手の立場に立ってみて初めて判る苦労。冒頭は更衣室ネタとか仕事の空気差とかちまちまとしたギャグを挟む展開が古典的な入れ替わりネタを踏襲している感じ。これをパクリだ、つまんね、とか言って一蹴する奴はガキだと思う。話は新鮮さも大事だけれども料理そのものにも重い価値があるんじゃないかと。
オチは二人とも無事に元に戻ってヨカッタヨカッタ、かと思いきやOLのストーカー:課長が入ってきて三つ巴。ktkr!!!11111、とwktkした所部長は元に戻るもOLと課長の入れ替わりが発生というギャフンエンド。OLにとってはバッドエンドか?
「課長OL つづく」、のテロップも芸が細かいと思った。
発想こそ新しくはないけれども、個人的には今晩一番の良作。笑った。
アバンストーリー2 「箱庭」
これも古典的といえば古典的。オチが読めるというのは別にいいんだけれども…。
幼女の方の英語、なんか英語っぽく聞こえなかったんですが。どちらかといえば日本語…。
幼女とパパを上から覗く女の子の屋根がまたパカっと開いたらGJって言ってた。
「昨日公園」
時事ネタというか何というか。vipの方ではひぐらしとJOJOネタ頻出の実況状況という訳で「ひぐらし」レスが多く付く。ループネタだからしゃーないっちゃしゃーない。
結局の所、運命は結局変えられないんだ…、という絶望感よりも「次はこの俺が…」という恐怖感のがメインにくるというオチ。割と良い終わり方。どっちかといえばバッドエンドだけれども。
光一演技はどうも好きになれない臭さがあるというか。にしてもたかお死亡フラグを回避させていけばいくほど酷い死に様になっていくのは「ここ笑うトコ?」と素で思った。たかおの弟の名前が「つよし」だったのも笑うトコ?
話自体はわりと好き。本日2番目に好きかな。
アバンストーリー3 「ボタン」?
まぁ押すよな。酷ェ話だ。
過去の世にも奇妙な物語のアバンであった話のリメイクらしい。
「猫が恩返し」
鶴の恩返しぬこ版、と見せかけて現実はそんなにも優しくはなかった。
途中で自分がクロであると男が認めた辺りから胡散臭さ炸裂。というかこの話、全体的に演技が気にくわなかった。男のしゃべり方とかもきんもー☆って感じで。
主役=内山理名と偽物クロ=人でなしとの言い争いが唯一笑った。家の中を盗聴して事情を探り、黒ぬこ→人間に扮してつけ込もうとする変態も既知外だけれども、ぬこがガチで人間化して恩返しに来てくれたと盲信する女も既知外だと思う。
本物のクロ→人間=警官が、踊る大捜査線で活躍した警官コスプレした一般人だったとかいう出所不明の噂に反応しますた。そういえばどこかで見たことあったとおもったら。…本当か?
実況スレで「クロ=ブサメンだったらどうする?」というネタが出ててフタを開けてみれば瓢箪から駒だったのには笑った。けどあんまり好きではない話。ブービー。
アバンストーリー4 「拡大コピー」
これも過去のリメイク。不条理さといいギャフン感といいなんとも言えない。
この「くっだらねぇwwwwwwww」って言えるくだらなさがアバンの良さだとおもう。
「家族会議」
家族三人バトルロワイヤルとでも称しましょうか。3日後の午前0時までに3人の内1人が死ねば2人が生き残れるというルールの。自殺は不可。
今から思えば冒頭から娘を殺すことだけはありえない→妻か夫かどちらかが死ぬしかない、という台詞が発せられていた訳だから、娘が死ぬ方向でガチだったんだろうなぁ。
兎に角、このルールが発せられてから実況スレでは「誰が死ぬか」の予想で大賑わい。個人的には、夫の殺意(に見せかけて自分を殺させようとする煽り)に乗っちゃった妻が夫を殺害→「これでよかったんだ…」と夫、微笑みながら死亡→娘と妻が生き残るも妻は罪の重さに耐えきれず蘇ってから自殺→娘独り取り残される→バッドエンド、というgdgd具合を見せてくれる物かと予想したものの…見事に外れましたね。さすがに安っぽすぎる粗筋か。
それにしたって牛乳に混ぜた除草剤。青酸カリとかじゃねえんだから残り一分切ったか切らないかという短時間で子供ひとりを死に至らしめるほどの劇薬だったんでしょーか、という重箱の隅を突く疑問が頭から離れませぬ。
家族の絆的なテーマは非常に良いと思うんですけれども、妻と夫が蘇った所で見つける娘からの手紙は明らかに娘からの嫌がらせとしか思えず、その内容も冒頭のルールに従うならば全て無効と化しても可笑しくない程、全面的に蛇足としか思えない。……毒が入ってるの知って飲んだなら自殺だろ。どう考えても。
好きか嫌いかで聞かれれば割と好きな方なんだけれども、割と良い題材のルールが自らの手で破られてる訳で、手放しで認めきれないというそんな具合。故に光一の演技力に負ける。三位。
全開の終わりにも書いてある通り、最近の「世にも~」はおもしろくない、とまことしやかに囁かれている様子ですが、昔の話だって絶対じゃない訳で、人の記憶というのは美化されやすい物であるというのもまた確か。ろくすっぽ見もしないで「ツマンネ」と一蹴する煽りの文句に惑わされないようにまずは自分で見る事が大切だなぁと切に感じた次第。
それにしたって酷い話はあるからなぁ。