勇気、と言っちゃうとたんに屈強な相手に向かって躍りかかるのに必要な精神的要素、とか思わせがちだけれどもそういう方面の話じゃなくて、リスクという物をちゃんと理解している偉いひと、という話。
言っても聞かない人、理解してくれない人ってのはどこにも居る訳で、それが時として自分の環境に影響(被害とも言える程の)を与えてもすぬごく問題になったりする場合があるじゃないですか。あったとします。その場合、注意や警告だけじゃどうにもならない困ったちゃんと対峙する、なんて事もある訳です。
僕は比較的放任主義かつ面倒くさがり屋なので、そう言う相手にエンカウントしたと判るや否や相手にしない、関わり合いにならない、距離を置く、というネガティブな戦法をとりがちです。判りやすく言えば、相手の事は知らん、自分の保身が優先、という自己中心的とも言えかねないタイプですね。
これに反してですね、偉い人というのは、忍耐強く相手に言って聞かせ、それでも駄目だと判ると別の方法に出る訳ですよ。即ち鉄拳。殴る。
ただ、単に殴るだけなら誰にでも出来る訳ですよ。余程のチキン野郎には無理ですけれども。僕のような。まぁチキン野郎はこの際どうでもいいとして、殴る際には殴られる方殴る方双方同じようにリスクという物がうまれてきます。殴られる方は当然体は勿論の事痛い思いをするだろうし、それ以外にだっていろいろ、こう、ある訳ですよ。同様に殴る方にも痛みは伴う上に、余程の考えが無ければ相手を殴ろうなんて考えすらしない。考えもしないでただ殴ってるだけというのは勇気じゃありませんよ。無謀。或いは馬鹿。単なる暴力。
相手の事を真に思い遣り、言葉で伝えても駄目ならば鉄拳にて制裁致す。願わくば然る後に真っ当な道を歩む事を……。と言ったある種悟りきった精神の持ち主。偉いと思いませんか。思えよ。
こういったリスクをしっかり理解した上で相手を殴ってまで説得する忍耐強い精神の持ち主。僕はとても偉い人だなぁ、と思う訳ですが残念ながらこういう人って世の中に一握りいるかいないかという希少存在なんですよね。
なんてことを少しお話してきました。
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